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翻訳英和辞典 by 河野一郎

英和辞典とありますが、辞典というより、誤訳しやすい単語を、アルファベット順に並べて、例文と共に、解説していく、という読み物的なスタイルの本です。通勤とかで頭働かないときでも、ぼーっとしながらでも、読めるような内容です。

例文、といっても、実際の雑誌(Time誌)や、洋書、などに載っている文書を例に、これは、こんな風に訳すのが正解、とか、こんな誤訳例があったけど、辞書(しかも複数)にはこんな風に載っているから、こう訳すのが正解、というように解説してくれています。

例えば、aloud、とう単語ですが、たいていの方は(私もでしたが)、大きな声で、といった風に覚えてるかと思います。speak aloudだと、大きな声で話す、みたいなイメージです。

けれど、大声で、という意味もあるにはあるようですが、すでに古い用法のようです(手持ちの辞書にも、古、と載ってます)。

また、read aloudだと、国語の時間に教室で当てられて、教科書を立って音読したけど、声が小さくて、もっと大声で!、みたいなイメージがあるかと思いますが、いわゆる、家での音読の宿題のような、「音読」、の時にも、read aloudという風に表現します。大声、ではなくて、人に聞こえるくらいの声で、という意味が、正しい訳になります。

子供がインターに通っていた時の宿題で、本をread aloudする、というような課題が出て、その時は、aloud?、と思いましたが、そもそものaloudの意味を、大声とだけしか理解していないと、?、家で読むのに、大声で?、とおかしなことになってしまいます。

aloudは一例ですが、ほかにも、なぜか多くの日本人が誤解している訳語を、もちろん誤解が多い単語だけではありませんが、訳が難しい単語や、訳が文脈によってたくさんあるような単語を、丁寧に解説してくれていて、勉強になる本です。

 

少し古い本ですが・・